「まん延防止等重点措置」と「非常事態宣言」の違い
それに伴い対象地域の飲食店に対して、営業時間を午後8時までに短縮するよう要請するなど、感染防止対策が強化されるようになりました。
1. 「まん延防止等重点措置」とは
「まん延防止等重点措置」は、地域ごとの感染状況に応じて、期間、区域、業態等を絞って措置を講ずることができる仕組みのことです。
地域ごとに感染を抑え込んで、全国的なまん延状態を防ぐことから「まん延防止等重点措置」という名称がつきました。
※まん延とは、病気や悪習などよくないことがいっぱいに広がることを意味します。
愛知県では、知事が区域を定めて以下のような取り組みを行います。
⑴不要不急の外出自粛 名古屋市:20時以降 名古屋市以外:21時以降
⑵県をまたぐ不要不急の移動自粛 「まん延防止等重点措置」区域
⑶高齢者等への感染拡大の防止 高齢者・基礎疾患のある人への配慮
⑷基本的な感染防止対策の徹底 4人まででのマスク会食
⑸飲食店等に対する営業時間短縮等の要請
名古屋市:5時~20時 名古屋市以外:5時~21時
愛知県全域:カラオケ設備の利用自粛
⑹飲食店等以外営業時間短縮の働きかけ
名古屋市:5時~20時 名古屋市以外:5時~21時
⑺業種別ガイドラインの遵守等 高齢者施設での対策の徹底
⑻テレワークの徹底等 出勤者数7割削減目標
⑼職場クラスターを防ぐ感染対策 休憩室での注意周知
⑽イベントの開催制限 50%+5,000人以下
⑾学校等での対策 対策を徹底し教育活動を継続
実施期間
令和3年4月20日~令和3年5月11日まで
「まん延防止等重点措置」と「緊急事態宣言」の違い
①感染状況のステージ新型コロナウイルスの感染状況は、以下の4段階に分類されます。
ステージ1…感染者の散発的発生および医療提供体制に特段の支障がない段階
ステージ2…感染者の漸増および医療提供体制への負荷が蓄積する段階
ステージ3…感染者の急増および医療提供体制における大きな支障の発生を避けるための対応が必要な段階
ステージ4…爆発的な感染拡大および深刻な医療提供体制の機能不全を避けるための対応が必要な段階
この感染状況のステージは「新規感染者数」「病床使用率」」療養者数」「PCR陽性率」「感染経路不明の人の割合」の5つの指標を基に決められます。
「まん延防止等重点措置」は、ステージ3(感染急増)相当が適用の目安となっています。
「緊急事態宣言」は、ステージ4(感染爆発)が発令の目安です。
②対象地域
「まん延防止等重点措置」では、同じ愛知県でも、適用の対象となる地域と、ならない地域が分かれるということになります。すなわち今回の場合は名古屋市と名古屋市以外で「まん延防止等重点措置」の適応が分かれています。
③飲食店の対応
「まん延防止等重点措置」では、飲食店に対して時短の要請はできますが、休業要請はできません。
それに対して「緊急事態宣言」は飲食店に対しての時短の要請に加え、休業要請を行うことができるのが大きな違いです。
④命令に違反した場合の罰則
「まん延防止等重点措置」は20万円以下の過料、「緊急事態宣言」では30万円以下の過料を、命令に違反した場合の罰則として課すことができます。
2021年04月24日 15:22