マスクはやはり効果あり!!
アメリカのトランプ大統領は米感染症研究の権威で国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長を「間抜け」などと批判した。マスクの効果を信じない大統領が、マスク着用などで繰り返し苦言を呈しているのを激しく攻撃した形です。
しかし今度の東大医科学研究所の発表は、トランプ大統領の意見を完全に否定する形になりました。
河岡義裕教授や植木紘史特任助教らのグループでは、ウイルスが漏れ出さない特殊な実験室に、新型コロナウイルスを含んだ飛まつを出すマネキンと呼吸を再現して空気を吸い込むマネキンを向かい合わせに設置し、マスクの効果を調べました。
実験に使用されたマスクは、布マスクとサージカルマスクそして「N95」マスクです。
その結果、吸い込む側(被感染者)にだけマスクを着けた場合、吸い込んだウイルスの量は布マスクでは17%減り、一般的なサージカルマスクでは47%減ったということです。「N95」と呼ばれる医療用マスクを隙間無く着けた場合は79%減っていました。
飛まつを出す側(感染者)にだけマスクを着けた場合は、向かいのマネキンが吸い込んだウイルスの量は布マスクとサージカルマスクのいずれでも70%以上減っていました。
一方で、両方がマスクを着けた場合も効果はみられましたが、ウイルスの吸い込みを完全に防ぐことはできなかったということです。
河岡教授は「これまで実際のウイルスを使ってマスクの効果が検証されたことはない。マスクをきちんと着用することが重要だと分かった。ただ、マスクをしても完全にウイルスを防ぐわけではないので、マスクを過信しないことも大切だ」と話しています。
2020年10月22日 10:02