めまいの経験がありませんか?
頭を特定の位置や角度にした時に症状が出やすいのが特徴です。回転性のめまいが数秒から数十秒間続き、時には吐き気を伴う場合があります。
他の疾患によるめまいと違って、難聴や耳鳴り、しびれ感などがありません。但し、冒頭に書いたように、めまいの原因は種々あります。特に脳出血や高血圧など重大な疾患が隠れている場合があります。必ず専門医に相談することが大事です。
症状改善のための運動療法が有効
この「良性発作性頭位めまい症」の原因は、内耳の前庭という場所に多くある「耳石」という炭酸カルシウムの結晶が、平衡感覚をつかさどる三半規管に入り込むことにあります。
頭位運動療法は、この「耳石」を三半規管の外に出すのを助ける運動です。初めはめまいが強く出ることがありますが、症状を抑える薬を飲みながら続けることが大事なことです。
先ずは、どの体勢の時にめまいがするかなどから、左右どちらの三半規管に「耳石」が入っているか診断を受けることが大事です。右の内耳に「耳石」が入り込だ場合には下の図のような運動が家庭でできます。
①ベッドに正面を向いて座り、頭を左に45度回す。
②あごが正面へ戻らないように注意をして素早く右に倒れ横向きに寝て2~3分静止します。
③あごの向き、角度はそのままで、今度は勢いよく左へ倒れ2~3分静止する。
④ゆっくりと①に戻る。
①~④のセットを朝晩1回づつ行う。
左の内耳に「耳石」がある場合は、左右逆にする。
2020年09月18日 10:47