「お薬手帳」はあなたの命を守ります。
非常用持ち出し袋などもあらためて点検し、準備される方もいるでしょう。その時に必ず「お薬手帳」を貴重品と一緒に持ち歩きましょう。
◆「お薬手帳」は、なぜ必要とされているのか?
1993年に別々の病院から抗ウイルス剤と抗がん剤の処方を受け、くすりの相互作用により重篤な副作用が発生し、15人が死亡した「ソリブジン薬害事件」をきっかけとして導入されました。
また、1995年に発生した阪神淡路大震災では、救護所や避難所に、診療を行うために必要なカルテなどの記録がなかったので、受診を希望する人たちが「お薬手帳」を持っていなかったため服用状況が分からず、糖尿病や高血圧などの慢性疾患に対して継続して行える最低限の医療が出来ない事態が起きました。
「お薬手帳」を持っていれば、病院や医院・歯科医院など複数受診したクスリの重複による過剰投与や相互作用による死亡を防ぐことができます。また、東北や熊本など、いつ起こるか分からない自然災害時でも自分が服用しているクスリを継続して処方してもらえます。
みなさん自身を守ってくれる「お薬手帳」を常に携行しましょう。
◆「お薬手帳」はスマホにも入ります。
「お薬手帳」は、みなさん自身がクスリを管理し、アレルギーや副作用歴、薬の使用歴を記録するものです。受診時に医師に提示する他、薬局においても薬剤師が確認することで、飲み合わせ(相互作用)や重複投与、他の治療への悪影響の防止といった、薬物治療の適正化に役割を果たしています。
現在では、持ち歩きに便利なスマートフォンのアプリに「お薬手帳」があります。手帳なんか、かさばって面倒くさいと言われる方に好評です。
2020年09月04日 10:16